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海辺弁護士:任意後見制度を利用される方は、まだお元気で、なんでも自分でできる人が多いので、すぐにこちらで通帳をお預かりすることは原則ありません。契約した後も、ご自宅で住み続けている方も、たくさんいらっしゃいますよ。ちえ   :よかった。私もまだ自宅で暮らしたいと思っています。でも万が一倒れたときとか、入院しないといけないときとか、だれも頼る人がいなくて、それが不安なんです。海辺弁護士:わかります。任意後見契約は、すぐ始まる制度ではありません。認知症等になってから、家庭裁判所に「任意後見監督人」という人を選んでもらってからじゃないと、始まらない制度なんです。でも元気だったのに、急に倒れることってありますよね? そういうときのために、任意後見契約に、オプションで「緊急時対応契約」というのをつけておくこともできます。急に入院したときに、入院の手続をしたり、お医者様のお話を一緒に聞かせてもらったり、差し入れをしたり、そういうお手伝いをしています。ちえ   :それは助かるわ。でももし、自宅で急に亡くなったらどうなるのかしら? 誰にも気がつかれなかったらと思うと、それも心配でしかたないんです。海辺弁護士:お一人で暮らされている方は皆さんそのことに悩んでいます。確かに弁護士はいつも見守っているわけじゃないので、急に倒れたりお亡くなりになったときに、誰がどうやって気がつくかというのも心配ですよね。ちえ   :そういうとき、皆さんどうしているんですか?海辺弁護士:まず、ご近所の方とかで、何か急変時に気がつける方がおられれば、ちえ   :そういう人は……あいにくいないわ。お隣は空き家なの。海辺弁護士:誰もいなかったら、民間セキュリティ会社の緊急時通報システムを使っていただくのがいいと思います。トイレの前とか、家にいたら必ず通るところに生体センサーをつけてくれます。それが12時間作動しなかったら、まずご本人に電話がかかってきて、それにも出なかったら、緊急連絡先になっている弁護士に連絡があり、それか10第1編 ストーリー編その方と弁護士が連絡取れるようにお願いしています。例えば、お隣の方との間の雨戸を毎朝毎晩開け閉めしていて、それをしていなかったら急変の可能性があるというので、お隣の方から一報をお知らせいただくことになっているケースがあります。

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