2_未来
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第1 はじめに1 同性婚とは 同性婚というと、セクシュアル・マイノリティ(性的少数者、LGBTQ)のうち、ゲイ(G:男性の同性愛者)、レズビアン(L:女性の同性愛者)が、同性同士で結婚することのみを指すと考えられがちである。 しかし、これだけにとどまらず、LGBTQのうち、T、すなわちトランスジェンダーの場合にも、戸籍上の性別と同じ性別の相手との結婚をする場合も同性婚であるうえ、B、すなわちバイセクシュアルが同性との結婚をする場合も同性婚となるので、レズビアンとゲイに限られるということではない。 トランスジェンダーですでに異性と婚姻している場合、戸籍上の性別を変えれば、現在の結婚が異性婚から同性婚となる。また、トランスジェンダーで性別を変更していない場合、パートナーが異性であれば法律婚は可能であるが、自身の戸籍上の性別を変えて、同性婚をしたいという者もいる。 そのため、ゲイやレズビアンだけの問題と捉えられがちな同性婚の問題は、個別に見ていくと、バイセクシュアルはもちろん、トランスジェンダーの問題も含んでおり、実は様々なケースがあることが分かる。 ただ、どのケースでも言えることは、自分の望む性別で、自分の愛する相手と結婚したいということであり、その結婚とは、パートナーシップ条例での保護ではなく、異性間の法律婚と同じ法的効果を生じさせ、平等であるものを指す。 同性婚は結婚に準じるもの、という扱いでは、同性婚は異性婚より格下と3同性婚が法的に認められる社会を目指して(山本真由美)同性婚が法的に認められる社会を目指して山本真由美

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