2_未来
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5同性婚が法的に認められる社会を目指して(山本真由美) まず、夫婦ではないので住宅ローンが組めないことが多い。 仮に費用を折半して住居を購入したとしても、別れようとした場合、離婚の際の財産分与の規定が適用されないので、いずれかの名義で購入していた場合は一方は権利を主張できなくなる。共有にしていた場合は、離婚ではなく共有名義不動産をどう処分するかというだけの問題になって、それまでの生活状況や他の財産の有無なども共に判断される離婚調停での判断のように、総合考慮されない。 そもそも、賃貸であっても、同性愛者の入居を断るという差別的な貸主が全くいないというわけではないし、公営住宅で同居親族要件が条例で定められている場合は、友人同士の入居希望と処理されかねない。この点を後述のパートナーシップ条例では解消しようとしているが、それでも法的な罰則があるわけではないので、効果は絶対的ではない。 同性同士であれば、自然に子どもが生まれることはない。そうなると、同性カップルが子どもを持とうと思えば、生殖補助医療、あるいは養子縁組が⑴ 住 居⑵ 子ども3 同性婚が法的に認められていない現状 実は、誤解されがちであるが、民法の規定で「結婚は異性同士でなければすることはできない」といった規定はないのである。 しかし、同性婚が日本で認められていないというのは、民法の規定の仕方による。民法の婚姻の規定においては、「夫婦」という文言が多数用いられており、男女であることを前提としている。 さらに、民法739条1項によって、「婚姻は、戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる。」と定められており、戸籍法74条1号はここでも「夫婦」という文言を用いている。 そのため、婚姻届を同性カップルが提出しても、戸籍法及び民法は「夫婦」と異性カップルを指す文言を使用していることから、法律婚は男女間でなければ認められないとの解釈の下で実務上運用されており、受理されないのである。4 同性婚が認められないことによる具体的な不利益

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