永島Ｂ氏永島Ｂ氏永島Ｂ氏永島２）なお，不正競争防止法に基づく差止請求権は，現在行われている又は将来行われるおそれのある不正競争行為に対する権利であるから，不正競争行為が行われ又は行われるおそれが継続している間は不断に発生し，不正競争行為が終われば消滅する。このため，別段の定めがある営業秘密及び限定提供データに係る不正行為に対する差止請求権の場合を除き（同法15条），差止請求権が時効消滅することはない。損害賠償請求権については，営業秘密及び限定提供データに係る不正行為を除き（同法４条ただし書），デフォルトルールである民法724条に服することとなる。３）例えば，上述のバーキンと呼ばれるハンドバッグに関する事件では，商標権侵害に基づく損害賠償請求と，不正競争防止法に基づく損害賠償請求がされている（知財高判令和２年12月17日令和２年ネ第10040号）。21はい。実際の裁判例では，立体商標の商標権侵害に基づく請求と不正競争防止法に基づく請求の２本立てで損害賠償請求や差止請求を行っている例もあります３）。ん？ 先生，どういうことですか？これまでご説明してきたような，意匠権や商標権を侵害したり，不正競争行為に該当するような行為を無断で行っている者がいる場合，権利者は，損害賠償請求や，模倣品の廃棄等を求めることができるのです（民法709条，意匠法37条，商標法36条，不正競争防止法３条，４条）。なるほど，そういうことですね。これまで述べてきたものが主なものですが，今回の新製品のお話を伺っていますと，特許もとれそうな感じではないでしょうか？ 既にご検討済みですか？はい。先生のおっしゃるとおりでして，いくつか特許出願を行う予定です。たしか，特許権の保護期間（存続期間）は20年ですよね。医薬品など，一部のものを除き，おっしゃるとおり，特許出願の日から20年となります（特許法67条１項）。あとは，これも覚えておかれるとよいと思うのですが，もし，意匠権や
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