第3版 戸籍のためのQ&A「離婚届」のすべて
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2 形式的成立要件11 なお,離婚届書様式の本籍欄には,括弧書きで「(外国人のときは国籍だけを書いてください)」と注記されています。2 届書に記載する文字 外国人が戸籍の届出をする場合は,本人の署名を除き日本文字を用いなければならないとされています(明治34.5.22民刑284号回答)。また,外国人の氏名については,片仮名で表記し,あわせて本国の文字(その国で使用している文字)を付記すべきものとされています(明治35.12.22民刑1163号通牒)が,その付記をしていないときでも,便宜その届出を受理して差し支えないとされています(明治36.2.14民刑100号通牒,昭和56.9.14民二5537号通達)。 外国人の氏名を片仮名で表記するときは,氏を先に記載し,氏と名の間には読点「」を付すことになっています(昭和59.11.1民二5500号通達第4の3⑴)。なお,外国人が本国において氏名を漢字で表記する場合は,正しい日本文字としての漢字を用いるときに限り,氏と名の順序により漢字で表記することができますので,その場合は,片仮名で氏名を記載する必要はありません。3 出生年月日の記載 外国人については,西暦をもって記載します。4 その他欄の記載 戸籍の記載すべき事項で,離婚の届書にこれを記載する欄がない事項は,その他欄に記載します。⑴ 外国の方式によって協議離婚が成立した場合の報告的届出のときは,「令和○年○月○日○○国の方式により協議離婚成立」と記載をします。⑵ 親権に服すべき子が日本人の父(又は母)と別戸籍にあるときは,その子の戸籍の表示(本籍及び戸籍の筆頭者の氏名)を記載します。これは,子の戸籍に親権事項を記載する必要があるためです。⑶ 親権に服する子が外国人であるときは,その国籍,生年月日を記載します。

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