第3版 戸籍のためのQ&A「離婚届」のすべて
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〔注〕 法定様式以外の認知,養子縁組,養子離縁等の届書の様式は,当該届出をする届出人の便宜と事務処理の効率化等の観点から,上記で述べたとおり戸籍の先例によって定められています(前掲民二5502号通達)。この先例によって定められた様式を「標準様式」といいます。 なお,標準様式を定める前記の先例には,既に述べたとおり法定様式も含まれていますが,これは,法定様式にない事務処理のための「受理」,「発送」,「送付」,「処理」の欄及び「記入の注意」事項を,様式の中の欄外余白に付け加え,様式の統一化を図る必要があるためとされています。 この「受理」,「発送」,「送付」,「処理」の欄についてのひな形は,平成16年4月1日民一第850号通達による戸籍事務取扱準則制定標準(以下「標準準則」という。)第29条・第35条に規定されています。〔参考文献〕 「全訂戸籍届書の審査と受理」63頁,394頁,「設題解説戸籍実務の処理Ⅱ」239頁,「初任者のための戸籍実務の手引き(改訂新版第六訂)」133頁2 形式的成立要件13〔参考〕 ・法定様式による「離婚届書」(戸規附録第13号様式)……別紙1参照 ・標準様式による「離婚届書」(昭和59.11.1民二5502号通達,最新改に事務処理欄(受理・発送・送付・審査事項の欄が市区町村における事務処理の便宜上から設けられている欄をいう。)及び「記入の注意」事項(届出人が記載する上での注意事項である。)が付け加えられた「標準様式」が,法定様式を含めてその他の届出様式についても法務省民事局長通達(昭和59.11.1民二5502号通達)で示されているので,これによって届出することになります。正令和3・8・27民一1622号通達)……別紙2参照 別紙2の囲み中の「未成年の子がいる場合の(面会交流),(養育費の分担)の取決めのチェック」欄は,民法第766条が改正され(平成23年法律61号による民法の一部改正),平成24年4月1日施行に伴い,標準様式中に同条の改正趣旨の面会交流及び養育費の取決めについて周知する趣旨でチェック欄が設けられたものです。なお,この面会交流及び養育費の取決めの有無は,離婚届出の要件ではないので,届出人がこの欄のチェックをしない場合でも,当該届出は受理して差し支えないとされています(平成24.2.2民一271号通達1)。

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