(注10) 登記原因証明情報(法61条)とは、登記原因となった事実又は法律行為及びこれに基づき現に権利変動が生じたことを証する情報であり、抵当権設定の場合は、抵当権設定契約の内容(当事者、対象物件が明らかであり、登記原因の発生(権利設定)についての当事者の意思の合致ないし当該権利変動の内容(被担保債権の発生原因)等が明らかにされたもの)を記載した抵当権設定付金銭消費貸借契約証書等がこれに当たる〔別記様式1参照〕。なお、契約証書を作成しなかった場合には、当事者において契約の内容を記載した書面〔別記様式2及び3参照〕を作成して提供する(令別表55項添付情報欄)。(注11) 登記権利者又は登記義務者が会社等の法人の場合で、会社法人等番号を有する法人にあっては当該法人の会社法人等番号(令7条1項1号イ)を、それ以外の法人にあっては当該法人の代表者の資格を証する情報(同号ロ)を提供する。ただし、登記権利者又は登記義務者が会社法人等番号を有する法人であって、当該法人の代表者によって登記の申請をする場合に当該法人の代表者の資格を証する登記事項証明書(代表者事項証明書。商業登記規則30条1項4号)を提供したとき(規則36条1項1号)、若しくは支配人等(支配人その他の法令の規定により法人を代理することができる者であって、その旨の登記がされているもの。以下同じ。)によって登記の申請をする場合に当該支所に申請する場合には、従来の登記済証を提出することになる(法22条、同附則7条)。 なお、この場合において、登記識別情報(又は登記済証)を提供(又は提出)することができないときは、登記官は登記義務者に対して、当該申請があった旨、及び当該申請の内容が真実であれば2週間以内にその旨の申出をすべき旨を通知することになる(法23条1項、規則70条8項)。ただし、登記官が資格者代理人から登記義務者であることを確認するために必要な情報の提供を受け、かつ、その内容を相当と認めたとき(法23条4項1号、規則72条)、又は公証人から登記義務者であることを確認するために必要な認証がされ、かつ、登記官がその内容を相当と認めたときは(法23条4項2号)、登記義務者への通知は要しない(法23条4項柱書)。52第4章 抵当権に関する登記/第2節 抵当権の設定の登記
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